佐々木合気道研究所 所長筆記

佐々木合気道研究所は合気道の研究成果の発表と著書の紹介を行っている個人の団体です(https://sasaki-aiki.com)。

「画の東西」展  Ausstellung der japanischen Tuschenbildern

sasaki-aiki2013-01-21

一月は機械業界の賀詞交換パーティが頻繁にあるものだが、その幾つかはホテルオークラで開かれる。そして毎年パーティの後で、ホテルの正面玄関前にある美術館「大倉集古館」で展示会を見るのを楽しみにしている。
大倉集古館は明治から大正時代にかけて活躍した実業家・大倉喜八郎が設立した、日本で最初の私立美術館である。ここには、喜八郎が生涯をかけて蒐集した日本・東洋の古美術品と、跡を継いだ息子・喜七郎が蒐集した日本の近代絵画など、美術品を中心とする約2500件の美術・工芸品と約1000部の漢籍(中国古典籍)が所蔵されている。
今回の展示のテーマは「画の東西」ということで、約30点の作品を、それらが生まれた地域を西・東に分けて、比べて観賞するという趣向である。京を中心とする西からは狩野派の山口雪渓や円山四条派の円山応挙と呉春、近代京都画壇の雄・竹内栖鳳、また活動の初期を四条派に学んだ川合玉堂などの画業が展示され、他方、江戸に拠を移した東の作例としては、探幽を始めとする江戸狩野の画家と、その伝統を基にさらなる発展を刻んだ横山大観等が選ばれていた。
年を取ったせいか知らないが、今回ほど日本画のすばらしさをしみじみと実感したことはなかった。中でも特に感銘を受けたものは、「雁図」(円山応挙)、「松竹に鶴・柳に猿図」(狩野探幽)、「柳に野鳥図」(狩野安信)、それに「蹴合」(竹内栖鳳)(写真)であった。すばらしい絵には、「心」が描かれている。
それにしてもこれらの美術品を、よくぞホテルオークラ(大倉集古館)がこれまで保存してくれたものと脱帽する。金持ちは金をこのように使って欲しいものである。
尚、「画の東西」展は3月17日まで開催されているが、展示品の一部は入れ替えされる。

Ausstellung der japanischen Tuschenbildern
Im Januar haben wir geschaeftlich viele Gelegenheiten von New Year Party. Darum besuche ich oftmal Hotel Okura, wo gegenueber des Hotels ein wunderbaren Kollektion der Kunst von Japan oder China hat, und die Ausstellung eines Teils immer gezeigt wird. Diesmal habe ich wie die Sammlung von der beruehmten Bildern in Edo-Zeit, die ich sehr geruehrt wurde.