佐々木合気道研究所 所長筆記

佐々木合気道研究所は合気道の研究成果の発表と著書の紹介を行っている個人の団体です(https://sasaki-aiki.com)。

杉並合気道演武会 Aikido Demonstation von Suginami-Aikikai

sasaki-aiki2013-02-11

2013/2/10
昨年12月2日に亡くなった加藤弘先輩が設立されて、指導していた杉並合気会の演武会が、杉並区立勤労福祉会館ホールで開催された。以前、杉並合気会では大変お世話になったし、加藤先輩にもいろいろ教えてもらったので、先輩が亡くなられて最初の演武会が気になり見に行くことにした。
1時に開会の辞があり、1.説明演武 2.基本技 3.一般稽古 4.自由演武・・・・16.総合演武と続き、5時少し過ぎに閉会となった。
演武したのは、杉並合気会の指導者と稽古人OB、加藤先生が指導されていた道場の方々などであった。加藤先生が指導されていたのは国内だけでなく、海外でも教えられていたので、アメリカの複数の道場やフィリピンの道場の方々も演武会のために来日され、一生懸命に演武をしていた。
杉並合気会の演武では、加藤さんの教えを守って剣や杖が見事に使われていた。
演武の一つで印象的だったのは、金髪のアメリカ人女性による杖(棒)を使った神楽舞であった。言葉はよくは聞き取れなかったが、「天の御中主の大神・・・」と唱えながらの、見事な神楽舞であった。加藤先輩がされていた杖の形が基本になっているようであったが、神楽舞など加藤先輩は教えなかったはずなので、誰かに神楽舞を教わったのかと思い、演武の後で彼女に神楽舞の先生は誰かと聞いてみた。すると、加藤先生に教わっただけという。おそらく彼女は加藤先生に習った杖を自分で神楽舞につくりあげたのであろう。
神楽舞とは、宇宙が伊吹はじめ、天と地の交流が始まり、地球ができていくという古事記の世界を、杖をつかって行うものである。開祖は度々、神楽舞をされていたが、彼女はそれを映像などで見て、再現しようとしているのではないか。まったく頭が下がる。
彼女の神楽舞は、魂の世界に向かわせる合気道であると思うが、他の外国人の演武は、ますます魄の方向へ行くような演武が多かった。これからの合気道はますます国際化され、いろいろな国や地域で稽古されることになるだろう。そうなると、力に頼る魄の合気道が盛んになるのではないかと気遣われるが、彼女のように魄に重きを置かない稽古をしたいと思う人も増えてくるのではないかと考え、少し安心した次第である。
それにしても、加藤先輩のすばらしい杖と剣が後進に受けつがれたこと、そして、本演武会が会員全員で協力し合って遂行されたことは、誠に喜ばしい限りであった。

Aikido Demonstation von Suginami-Aikikai
Nach dem Tod des frueheren Aikido Master Kato in Suginami-Aikikai wurde gestern die Aikido-Demonstration veranstaltet. Viele seine Schueler, auch von USA, Phillipin usw kamen auch her, und zeigten nach dem Lehre des Meister Kato. Demonstrationen waren ausgezeichnet.