クロード・モネ展 Claude Monet -Ausstellung

2010.10.1

旅の３日目のハイライトは、何と言っても今回の目的である船旅が始まることであるが、もう一つのハイライトがあった。それは印象派を代表するフランスの画家「クロード・モネ」(Claude Monet,1840.11.14-1926.12.5))展を見に行ったことである。モネは「光の画家」の別称があり、時間や季節とともに移りゆく光と色彩の変化を生涯にわたり追求した画家であった。
今回のは世界中からモネの絵２００点が集められた特別展で、これだけのモネの絵を一堂に見られることはないだろうと言われる。会場は、１９００年のパリ万博のメーン会場として使われた、美しい建物の「グラン・パレ」(Grand Palais)である。
パリに住む仲間のロリーが入場券を手配してくれていた。入場券を見ると一日券、９時半入場となっている。会場に行くと、入場を待つ人の長蛇の列が３本もある。入場券を、列をしきっている係員に見せると、一番右の列に並ぶように指示される。時間は９時過ぎである。やはり９時半にならないと入場できないらしい。真ん中の列は５分おきぐらいに１０人ほどが入場していくが、一番左の列はほとんど動かない。みんな疲れきっているようだ。どうやら、右側が我々のように時間指定の入場券の人、真中が通常の入場券を持っている人、左側が入場券を持ってなくて窓口で買う人、の三つの列に分かれているようであった。

９時半きっかりに我々一行は入館となった。この入口で２時間後にまた集まることにして、三々五々散っていく。約２００点を２時間で見るのだから、けっこう忙しい。順路に従って見ていくと、以前どこかで見たことがある作品もけっこうあった。モチーフが人や風景や自然であるので、非常に親しみやすい感じである。
展示されているモノには、モネが印象派を形成した作品として、「ラ・ジャポネーズ」（当時のパリで流行した日本趣味に影響され、妻のカミーユに日本の着物を着せた絵）、「散歩」（妻と子供がモデルで、緑の日傘が印象的）、「日傘の女」などがあり、連作モノとしては「つみわら」「ポプラ並木」「ルーアン大聖堂」「セーヌ川の朝」「地中海」「ポール＝コトンの角錘岩」「べりーる島の岩」「国会議事堂」などがあった。また睡蓮シリーズで睡蓮の絵も沢山あった。

モネの絵は光を大事にしてあるので、形を追って見ると、見えるものも見えないようだ。特に私が一番気に入った「セーヌ川の霧の朝」（写真）などは、朝霧で覆われている絵なので、目で見ても何が描いてあるのか分からない。目ではない目で、精神を集中して見ないと見えてこない。この目でない目で見ると、絵の立体感がはっきりと見えて来る。近くにあるものと遠くのものの遠近はもちろん、葉が茂った木々の前後左右が立体的に見える。ある程度の距離を置いて見ないと見えてこないので、近くで見てもただ絵具をベタベタ塗っているだけにしか見えない。絵の前にもっと距離があるとよいと思った。
それにしても、光によって繊細な描写と立体感、遠近感が出せるのには感動した。

予定時間通りにみんな集まって、「グラン・パレ」を出る。まだ外には入館を待つ人の長い列があった。モネにはずいぶん人気があるのだろう。
途中のカフェで昼食を取り、ホテルに向かう。ホテルに預けてある荷物を受け取り、タクシーに分乗して、船旅の船が出る桟橋に行く。乗船は５時である。

Claude Monet -Ausstellung
Im Grand Palais haben wir die Sonderausstellung vom franzoesischen Maler Claude Monet besichtigt. In etwa 200 Stuecke aus aller Welt hangen mehrere bekannten Stuecke. Ich war sehr ueberrascht, als ich die Bilder angeschaut. Auf dem Kanvas standen nur mehrere farbigen Punkte, aber durch den Augen mit Konzentration konnte man dort ganz plastischen Aussicht bekommen. Diese Perspektive war sehr ueberraschend.
Dann sind wir unere Sachen vom Hotel geholt, und mit Taxi zum Hafen am Seine gefahren.