佐々木合気道研究所 所長筆記

佐々木合気道研究所は合気道の研究成果の発表と著書の紹介を行っている個人の団体です(https://sasaki-aiki.com)。

熊谷守一美術館 Maler Morikazu Kumagai

sasaki-aiki2009-09-01

2009.9.1.

先日、テレビで画家とその作品が紹介された。個性的な人物と作品に興味を持ち、その作品を見てみたくなった。画家は熊谷守一(くまがやもりかず)という。
テレビで豊島区に美術館があるといっていたので、インターネットで調べると、有楽町線要町駅から徒歩8分とある。天気もいいので行くことにする。
熊谷守一美術館には迷わずに行きつけた。熊谷守一美術館は、守一氏が45年間住み続けた旧宅跡に、1985年(昭和60年)5月、次女の榧(かや)氏により個人美術館として開設されたものだ。展示場は三階まであるが、熊谷守一の作品の展示は一階と二階である。一階と二階にそれぞれ30点ほどの油絵、墨絵、書が展示してある。主な作品は4号の油絵の小品で、線と面で区切って色を平塗りする技法である。最も印象に残ったものは、絶筆「アゲ羽蝶」(写真)と、「白猫」と「自画像」である。「アゲ羽蝶」は死の2か月前に描かれたというが、力強いタッチで暗さもない、絶品である。「白猫」は守一自身が白猫になって寝ているような気分になる作品である。
墨絵と書も素晴らしく、墨絵の「蟻」、書の「人生似幻花」などが印象深い。「蟻」は5匹の蟻が力を合わせて一生懸命生きている様子が描かれており、蟻たちの心が伝わってくるようである。この画家が小さな生き物を愛し、つぶさに観察していたことが分かる。蟻の観察でも、蟻は左の二本目の足から歩きだすことを見つけたという。よほど蟻が好きで、蟻の心と通じなければ見えるものではないだろう。
熊谷守一は、なるべく目立たないように生きていた。何げない身の回りをじっと見つめて、描きたいときだけ描いた。嫌なことを極力さけ、好きなように生きていようである。
文化勲章も、名になると人が来てうるさいからと断ったという。気兼ねせず、したいことを97歳までやり通した。慾のない、いい顔である。こんな風に生きてみたいと思った。

Maler Morikazu Kumagai
Ich hatte grosse Intersse am japanischen Maler Morikazu Kumagai durch TV Sendung gehabt, so hatte ich seine Kusthaus in Tokyo besucht. Nach etwa einer Stunde konnte ich die Ausstellung seiner Gamaehlde, Tuschenmalerei und Schriften mit Pinsel und Tuschen ansehen. Seine freie und fantasievolle Welt hat mich sehr beeindruckt. Er hat mit seiner Familie sehr zurueckgezogen gelebt, und sogar staatlichen Kulturorden abgeleht, damit er nicht von Rum beeintraechtigt wurde. Er hat Voegeln, Ameisen und Katzen besonders geliebt. Er hat bis 97 Jahre Alt gelebt. Seine letzte Werk(Oelgemaelde) hat mir am meistens gegallen.(Photo) Ich wuenschte mir wie er zu leben.