佐々木合気道研究所 所長筆記

佐々木合気道研究所は合気道の研究成果の発表と著書の紹介を行っている個人の団体です(https://sasaki-aiki.com)。

トゥールーズ(フランス)合気道講習会Aikido-Lehrgang in Tourouse

sasaki-aiki2008-06-20

トゥールーズ(フランス)合気道講習会

6月12日から17日まで、ピレネー山脈の麓にある町トゥールーズに行って来た。目的は合気道の講習会である。10年以上、毎年行っている恒例の講習会である。今回は土曜日の10時から12時と3時から5時、日曜日の10時から12時と3時から4時半の4回の稽古を指導した。
今回の稽古のポイントは、各時間にテーマを与えて稽古をすることである。一回目は、「息の使い方と体の使い方及び技の掛け方」で、この為に体を伸ばす体操を呼吸に合わせてゆっくりやり、正面打ちの練習、片手取り呼吸法、四方投げ、正面打ち入身投げ、肩取り二教、座技呼吸法など、中でも意識して息を吸うことに注意してやった。
第二回目のテーマは「足さばき」。居つかず、手さばきにならないで、足で技をかけるよう指導した。この為やった技の形は、入身転換運動、正面打ち入身投げ(立ち技と座技)、座技正面打ち一教裏、片手取り四方投げ、片手取り回転投げ、天地投げ、半坐半立ち四方投げ、突き入身投げ(表)などであった。
第三回目のテーマは「支点を動かさない」。支点を動かさず、対極を使い、足のさばき方を教えた。使った技の形は、転換運動、片手取り四方投げ、正面打ち一教、正面打ち入身投げ、胸取り二教と“回転貼り付け“、天地投げ、後片手取り首絞め、諸手取り呼吸法などであった。
第四回目のテーマは「宇宙の法則」。宇宙の動きに則った技を掛けることが大事であることを教えた。例えば、何もなかったところに中間子が出現し、「むすび」ができるわけだから、まず相手とむすぶ、宇宙の中心に立つ、公転と自転をする等。
宇宙でものが出現するのは常に十字であるという。技を産む場合も十字にならなければならない。また十字の姿が天之浮橋ともいわれる。合気道はこの天之浮橋に立たなければならない。この為の稽古に、片手取り呼吸法、片手取り四方投げ、片手取り内回転投げ、正面打ち入身投げ、同小手返し、同二教、同肘ひしぎ、諸手取り呼吸法、同隅落し、座技呼吸法などをやった。
来年までに、どれだけ出来るようになるか楽しみである。
翌日の月曜日はのんびり過ごし、火曜日にミュンヘン経由で水曜日に帰国した。収穫もあったようだし、たまに外国に行くのもいいものだ。

Aikido-Lehrgang in Tourouse